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梅田事業所の寺田です。 篁一誠著「自閉症の人の人間力を育てる」を読みましたので、感想を報告します。 私は、人と接するときに、疾患名・病名にとらわれないようにと考えています。 その点、「自閉症の人の...」という本のタイトルは、ステレオタイプな印象があって、少し身構えながら読んでいました。 実際、自閉症の方は必ず...といった表現が多くあって、本当にそうなのかなぁ、と感じていました。 ところが、著者・篁さんは、いくつかの過去の考え方(例えばカナー)との違いについても、多く記されています。篁さんご自身は、過去の考え方に引っ張られすぎず、ご自身の観察・経験に基づいた、様々な知見を披露されています。 PSWの勉強をしているときに、先生から、「精神障がいがあるといっても、障がいの部分は、その人の人格の1~2%に過ぎない」というお話を伺いました。 疾患名・病名はもちろん大切な情報ではあるけれど、やはりその人を観察することが大切なのだと感じます。 また、本書後半では、自閉症の方へのふさわしい接し方は、自閉症でない方にも有効であるといった話題がありました。 我々、就労移行支援に携わる人間としては、受け入れ側の事業所に対して、単に障がいのある方を受け入れるのではなく、その配慮・工夫が事業所の生産性を向上させる、といったアプローチが必要と感じました。