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今回は、篁一誠さんの「自閉症の人の人間力を育てる」という本の読書報告です! この本には自閉症の方の特性や、考える力・働く力の育て方について、著者の経験談を交えてわかりやすく書かれています。私は、毎日行っている支援にアドバイスをもらっているような感覚で読み進めていました。 主に、自閉症の方の支援方法として様々な事例を通してアドバイスが書かれていますが、毎日の訓練全体を通して、私が勉強不足だと感じる「言葉の選び方」について分かりやすく説明されていたため、とても勉強になりました。 特に印象に残ったのが、「理解できない5つの言葉」として著者が挙げられている言葉です。 ・よく聞いて ・よく見て ・きちんとしなさい。きれいにしなさい ・早く! ・ちょっと待って これらの言葉を私は普段の会話で何気なく使っていましたが、考えてみると「よく聞く、よく見る」という言葉は非常に曖昧な表現で、人によって程度の違いがある言葉だと気付きました。「きれい・きちんと」という言葉も、基準が人によって違うことを訓練の際に痛感しました。 そして、私が最も多用しているなと反省している言葉が、「ちょっと待って」です。「ちょっと」がさす時間の長さや「待って」と言う言葉がさす具体的な行動が曖昧で、相手にわかりやすく伝えるには適切な言葉ではないなとこの本を読んで反省しました。 日々の訓練を通して、言葉選びは重要だと感じています。普段何気なく使っている言葉も、場合によっては理解し難い言葉かもしれませんし、自閉症の方だけでなく、的確に自分の気持ちを相手に伝えるためには分かりやすく簡潔な言葉を使うことが大切だと思いました。 本を読み進めるたびに、訓練での場面とリンクする事があり、「あの時はこうした方が、こう伝えた方が良かったな」と1人反省会を繰り返していました。 初心を忘れない為にも、何度も読み直したいと感じた本でした。