スタッフの一日

『大人の自閉スペクトラム症』を読んで2018年06月14日

こんにちは。鳳事業所のハムリンです。

 

今日は梅雨の晴れ間で、気持ちいい一日ですね。

 

備瀬哲弘著『大人の自閉スペクトラム症』 を読みました。
この本は、ASD(自閉スペクトラム症)の方たちを、どのように理解し、サポートしていくことができるかについて書かれています。

 

ASDの特性は、理解しにくいと思われがちですが、他人事ではないと著者は書いています。ちょっとした自分の苦手なこと、例えば「黒板をひっかく音」が嫌だとか、集中していると他のことをうっかり忘れてしまうだとか、私は疲労が溜まると、元気なときよりよくそういうことがあります。そんな自分の感覚を振り返ると、ASDの方の特性は、身近なことのように感じます。特別なことではないと思うと、自分にも、他者にも優しくできるのではないでしょうか。

 

この本の後半では、支援について具体的なアドバイスが提示されています。まずは、「自助」は「適切な自己理解に尽きる」と言われています。日々の訓練や面談の中で、ご自身について気づいていただくことができると、その上でどんな工夫やサポートができるか考えていくことができます。自己理解を深めていただくことは、支援の土台になる大切な要素のように感じます。また「自助は共助を引き出すために必要」と言われるように、あれだけ工夫をしていても苦労するなら、何か協力したいと思っていただけるようになるものだと思います。

 

一方、「共助」は周囲の人からの支援ですが、「相談は共助を引き出す自助」と述べられています。特性上、ASDの方は、相談することが苦手ではあるのですが、どの人に相談するとよいのかを見極めるためにも、相談してみましょうと書かれていました。相談できる人を探すというのも自助の一つとなるのですね。支援の中では、相談してもらえる関係性作りをしていきたいですし、「何かあったら相談してください」というスタンスよりも、また決まった時間に面談を行っていくというのも、有効な要因だということも納得できました。

 

こうした一つ一つの取り組みを行うことは、ASDの方が、他者とともに働く力、社会の中で生きていく力を付けていくことに繋がっているのだと感じます。訓練に来られる1年、2年という期間は、これからの人生において、役に立つ、大切な力をつけていただくということなんだなと、この本を読み、改めて確認することができました。いかに有意義な訓練の時間を過ごしていただけるのか、自分の観察眼を鍛えながら試行錯誤し、一緒に進んでいけたらと思います。