企業訪問記 『ユニクロ 羽曳野陵南店』様

2018 クロスジョブ障害者雇用促進フォーラム 企業訪問 第17弾

 

今回ご紹介させていただくのは、ユニクロ羽曳野陵南店様です。「2018年クロスジョブ雇用促進フォーラム・3年勤続表彰」の企画として、インタビューに伺いました。こちらではクロスジョブ堺から就職された福田さんが勤務されています。ユニクロ羽曳野陵南店は近鉄南大阪線「高鷲」駅下車、徒歩10分のところにあります。今回は、福田さんが採用されてから関わってくださっている久保様と福田さんご本人にお話を伺いました。

 

■現在の業務内容について

CJ)現在、福田さんはどういったお仕事をされていますか?

久保様)営業時間前は自動ドア、休憩室、トイレ、お店の周り、売り場の清掃、品出しをすると余ったハンガーや板などが出ることがあるのですが、そうした作業をしている人の片付けを手伝って頂いています。また、営業時間中は商品の袋向きをしていただいています。片付けの作業は福田さん自身で気付いて「片付けた方が良いですよね」などと言って、動いてくれています。

 

■3年の歩み

CJ)時には大変なこともあったかと思います。この3年間、どう進んでこられたのか教えてください。

久保様)入社当時からすごく意欲的で仕事に対して積極的でした。その中で、店舗が思う福田さんにできる・やってほしいことと、福田さんがやりたいと思ってくれていても希望には沿えないことというのはありました。その辺りで、気持ちのズレがあって話し合いを重ねてきたという経緯はありました。後は、私たちもパッと見て障害があるのか分からないこともあって、福田さん自身のことを理解するのに時間がかかったということはあります。どういう部分が難しいのか、どういうところが得意なのか。試行錯誤を重ねながらここまできたように思います。高次脳機能障害の方とは私を含めどのスタッフも接した経験がなかったので、その辺りは本当に探り探りでした。

 

■仕事を伝える時に工夫したこと

CJ)試行錯誤の部分で、お仕事を伝える時に工夫されたことはありますか。

久保様)これは福田さんに迷惑をかけた部分だと思いますが、どうしても一度に沢山言ってしまうことがありました。「あれして、これして・・・」と。どうしても忙しいと変更もあったりして。でも今はなるべく順番を決めてお伝えするように、それができるようになりました。変更がある時は一度指示をリセットして作業を組みなおす。混乱させてしまうこともありましたが、3年の中でそれができるようになってきたな、と感じています。

CJ)ホワイトボードを使用して下さっていましたよね。

久保様)今はあまり使っていませんが、何をする必要があるのかを書き出して貼っていました。作業が終わったら消す、といった具合に使っていました。

CJ)最近使っていないのは、そういったツールがなくても作業ができるようになってきているのでしょうか。

久保様)指示系統を統一していることもあって、あまりあちこちから指示が出ないようにはしています。

 

■上手くいかない時期も・・・

CJ)3年の中で、時にはお互いの気持ちのズレがあって上手くいかない時期もあったとのことでしたが・・・そういった時期、どのように関わりを持ち続けてこられたのでしょうか。

久保様)私たちも歩み寄るから、福田さんも歩み寄ってほしいということは伝え続けてきたように思います。色々な思いはあるけど伝えにくいということもあったかもしれませんが、やはり言わなければ伝わらないと思います。思うことや悩んでいることがあるなら伝えてほしいと思います。

CJ)昨年、辞めるのかどうするのか、というお話合いもありましたが・・・。

久保様)どうしてもバックヤードでして頂くことが多いので、1人で黙々と作業することになります。でも本当に福田さんがきてくれて助かっています。特にオープン前の作業は力仕事も多いですが、女性が多い職場なので。入ってきた当時を思えば、本当にできることが増えました。福田さんにお任せしている作業もあります。本当はこうした感謝を伝えていかないといけないのですが・・・ここが伝わっていなかったから、気持ちのズレがあったのかもしれませんね。

CJ)仕事ではどうしても、出来たことのお伝えより指摘の方が多くなりますよね。

久保様)バックヤードでの作業は1人で黙々とすることが多いので、なるべく声をかけてコミュニケーションをとるように、というのはどのスタッフも意識してくれていると思います。

 

■今後、福田さんに求めること・頑張ってほしいこと

CJ)今後、福田さんに求めることや頑張ってもらいたいことはありますか。

久保様)今も十分に頑張って仕事をして頂いていると思います。何かイライラするようなことがあってもすぐ反省して、自分から「あの時のあれなんですけど・・・」といったように言ってきて下さることもあります。

CJ)最初はかなりイライラが見られることもありましたが、3年の中で少しずつ減ってきたのですね。

久保様)そうですね。お願いしたことはしっかりやって頂いているので、後は自分で考えて行動できるようになれば更に良いかなと思います。でも、「そんなところ気づいてくれたん?ありがとう」ということもあったりしますよ。品出しは少し前から担当してもらっていますのでまだ少しミスはありますが、そこが完璧にできるようになれば良いかなと思います。3年の中で少しずつ、確実にできることは増えています。

 

久保様に続いて、福田さんにお話を伺いました。

 

■クロスジョブでのこと

CJ)クロスジョブでのことを教えてください。

福田さん)堺のハローワークに何度も通って、17社に履歴書を送りましたが全て不採用でした。でも、ユニクロの当時の店長から「ぜひ実習に来てください」と言ってもらえて。これが無理だったら、もうダメなんじゃないかと思いました。

 

■ユニクロ羽曳野陵南店様に就職した経緯

CJ)元々、接客に興味がおありだったのでしょうか。

福田さん)そうですね。人に関わる仕事に興味がありました。

CJ)実習が決め手になりましたか?

福田さん)決め手になりました。働いている人が優しくて、「一緒に働けたらいいね」と声をかけてもらって。2週間の実習期間の中で仕事内容も大体ではありますが分かりましたし、ここでなら頑張れるのではないかと思いました。

 

■3年の中で大変だったこと

CJ)働く中で大変なことはありましたか?

福田さん)やはり障害を理解してもらうことに時間はかかったと思います。見た目ではわからないので。

CJ)伝わらないもどかしさから、気持ちが揺らぐこともありましたよね。でも今では、“気持ちの切り替えができるようになっているみたい”、と会社の方から聞きました。どのように切り替えができるようになったのですか。

福田さん)早めに相談するようになりました。クロスジョブでは中々できなかった所です。できないことに対して「それは障害だから」とは言えません。特に、高次脳機能障害は見た目では分からず理解されにくい所があります。最初の頃はそれが辛かったですね。でも、今では雑談の中で少し自分のことを説明できたり、周りも理解してくださっていると思います。

 

■働く姿勢、気持ちの変化

CJ)どういった気持ちの変化があって、早めに相談するようになったのですか。

福田さん)プライドがあってクロスジョブでは相談できていませんでした。人に弱みを見せることは恥ずかしいことだと思っていました。でも、実際やってみると失敗して恥ずかしい思いをします。それなら最初から相談した方がいいのではないかと思うようになりました。一人で働いているわけではなく、グループで働いているので。「誰かがやらなければならないなら、自分がやろう」と思えるようになりました。

CJ)働く中で成長されたということですね。

 

■今後の目標

CJ)今後の目標を教えてください。

福田さん)高い目標かもしれませんが、もっと売り場に出てお客様と接したいと思っています。最終的にはレジができるようになりたいと思っています。

 

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■インタビューを終えて

3年の中で、色々な思いを抱えながらも確実に歩みを進めてこられた福田さんと、福田さんを理解したい、歩み寄りたいと一緒に働く仲間としてサポートしてくださっている会社の方との素敵な関係が垣間見えるインタビューでした。

仕事に対して誠実に、前向きに取り組もうとされる福田さんの更なる活躍が期待されます。

最後になりましたが、お忙しい中インタビューにお答えいただきありがとうございました。

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≪インタビューにご参加いただいた皆様≫

◇インタビュー対象者 
ユニクロ羽曳野陵南店 久保様

3年継続表彰 福田様

◇インタビュアー
クロスジョブ鳳 巴、浜本