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こんにちは。米子の山根です。 先日第2回高次脳機能障害支援普及事業関係者連絡会に参加してきました。鳥取大学大学院准教授竹田先生による講演を聞いてきましたので報告させていただきます。   今回のテーマは、「対人援助職に効く認知行動療法ワークショップ~認知(もののとらえ方)にアプローチする力を高めよう~という内容で約3時間にわたり、講義演習を受けてきました。   ◆認知行動療法の二大技法   ・認知再構成法【認知にアプローチ】 ・エクスポージャー法【行動にアプローチ】   高次脳の診断や病気ばかりに焦点を当てていると、支援は問題解決にならない。アセスメントを行い、その行動がどのような意味を持って起きているものなのかを考える必要がある。   ◆認知変容を成功に導く支援者の態度として   ・利用者の主観的体験を主観的体験として共感し、伝え返すことで問題の気づきを促し、変化への動機づけを高める まず支援者にわかってもらえたと対利用者の方が思えないと支援者の対応は機能しない。   ・ことさらに相手の認知の問題性を強調するのではなく認知変容の問題解決への有効性を強調する 説得や指示になるとどうしても1つの内容をまとめて簡潔に伝えがち。話を具体的に一つずつ、~の場合なら?~はどう思いますか?~一緒に考えましょうなど、相手の気づきを促し、そのことによって、納得や理解が深まる。 他人からの説得ではなく自らの気づきによって変化への意欲が高まる。   ・指示や説得ではなく、ソクラテスの質問(手がかりを加えた開いた質問)をコミュニケーションの中心に据える 面談の時においても、~はどうですか?と聞くと何がと言われることがある。考えてもらいたいこと=手がかり を質問に加えてより相手が話しやすくする。 ・プラス思考を引き出すのではなく、考え方の幅を広げることを目標にする マイナス思考は瞬間的に浮かんだ答えなので、その内容のすべてが現実的であることはそう多くない。(妥当性) マイナス思考がその通りであっても、それを抱いていてもメリットはない。(有用性) マイナス思考にメリットが全然ないとわかると手放しやすくなる。   ・利用者の意欲を高めるためにポジティブフィードバックを心がける できているところを探してそこを承認する。支援者がどこに注目し、何を伝え返すかによって利用者の意欲は全く違ってくる。   ・利用者の理解度を高めるために難しい概念等はメタファー(隠喩)を用いる。   ◆認知再構成法に関して ・気分と考えを区別する 主観的な思い込みでネガティブなとらえ方を根拠なく強めてしまうので客観的な事実をもとに見つめなおすことで物事をバランスよく捉えられる。しかし情緒的な混乱が強いときは鎮まるのを待って自問を促し気づきへと促す。   研修から、気づきを大事にすることや、プラスのフィードバックに関してなど、私がクロスジョブに入り支援について学んできた内容であることを再認識しました。 日々ご本人の気持ちを引き出すことで、思考の考えの幅を広げていくこと。その方の行動の意味を紐解いていくこと、この方法はなかなか難しく簡単ではないですが、日々の支援においてまた自分自身に対しても取り組んでいく必要性を感じました。 最後に研修の際にテキストとして購入した本をご紹介します。竹田先生の著書で、演習のページもあります。とてもわかりやすい内容です。