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こんにちは。Mです。 今回は私の好きな本をご紹介します。   その本は、「小さい“つ”が消えた日」という本です。 この本の中では、可愛いひらがなの言葉の妖精たちが住む五十音村が舞台となっています。例えば、“あ”さんは、いばりんぼ、“か”さんは、優柔不断と言葉の妖精にもそれぞれ個性があります。ある日、言葉の妖精たちは、誰が一番えらいのか競い合います。そんな中、えらい音は決められないけれど、一番えらくない音は決められると言い、それは、小さい“つ”だということになりました。なぜなら、小さい“つ”には音がないからです。「音がないなんて、文字じゃない」とからかわれた小さい“つ”は悲しくて、次の日の朝、姿を消してしまいます。すると、大変なことになります。いらないと思っていた小さい“つ”がいなくなっただけで、「訴えますよ」が「歌えますよ」に、「失態をさらす」が「死体をさらす」になってしまうなど日本語は大混乱になってしまったのです。   この話から、私は「必要のない人間なんていない。個性があっていいし、一人一人が唯一無二の存在なんだよ」というメッセージが込められているように感じました。   そして、言葉の妖精たちは、小さい“つ”がいなくなって初めて小さい“つ”にしか出来ない、沈黙を作り出すという役割に気付いたのです。その後、みんなで小さい“つ”に戻って来てもらうために、小さい“つ”に向けてメッセージを作ります。その内容がとても素敵な内容だったので、その一部を本文から引用します。   「小さい“つ”へ。君は私たちを含めてこの世のすべての人にとってかけがえのない存在です。確かに君は音を出せないけれど、沈黙という瞬間を作ります。他の文字たちはどんなに努力しても、君のように沈黙を作り出すことは出来ません。沈黙を作り出せる君は、誰にも負けず大きな役割を担っているのです。」   小さい“つ”は、このメッセージを受け取り、仲間たちのもとへ戻ります。   この物語を読んで、私は、みんなと協力しながら仕事に取り組むときに、他の人よりも作業スピードが遅い為、足手まといになっていないかと心配になってしまう方なので、そんな時は、小さい“つ”になったつもりで仕事に取り組んでいけば、少しでも前向きな気持ちになれるのかなと思いました。   この本は、ページ数も多くなく、絵本のようにすらすら読めるのと、読んだ後にほっこりと温かい気持ちになれるところがおすすめです。ところどころに可愛らしい挿絵が入っているところも魅力の一つだと思っています。皆さんも良かったら、一度読んでみて下さい。   長くなりましたが、最後までお読み頂き、ありがとうございました。