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先日、米田理事による第2回16期研修を受講させて頂きました。 今回のテーマは「当事者支援と保護者支援」 第1回の「大人の発達障害」から続いて、またも重厚かつ重要なテーマの講義でした。 そもそも支援を必要としている方々はどのような支援を必要としているのでしょうか。自分に適した職業が見つからないだけなのか。それ以前に「自分」という人間がどんな人間なのかわからないのか。そうした問題をご本人と一緒に考えるには、まず要支援者様ご自身の生育歴を俯瞰して観察し、過去にどういった出来事が起こっていて、どうしてそういう思考の癖が付くようになったのかなどを細かく整理する必要があるでしょう。健全な就労には自己理解と自己受容が必須です。自分を過少評価した状態では優れたパフォーマンスを発揮することは難しく、その逆もまたしかりです。   そうした中で重要になってくるのは支援施設を利用するご本人と、支援者の関係性だけではなく、要支援者様とそのご家族の関係性という物です。要支援者様のご家族は利用者様がこの世に生を受けてからというもの、一番近くでその人生を見守り、その人の価値観や考え方に最も影響を与える人間といっても過言ではないでしょう。そのご家族が要支援者様の事をどれだけ理解しているのかという点は、要支援者様と話をしているだけだと中々見えてこない物ではありますが、今回の米田理事の講義を聞いて、その点が就労支援という物のみならず、障害を持つ方々に対する支援と言う点で大きなウェイトを占めているのだと改めて実感することが出来ました。   障害という物は人によってその理解度が違うことは当然の事です。しかしながら、障害を持つ人間のご家族がその障害を理解出来ていないことで起こった悲劇は数知れずでしょう。障害に関する知識や考え方を持たない人間からすると、「自分の子供はなぜ周りの子とは考え方が違うのだろう」「どうして言う事を聞いてくれないのだろう」という困惑を胸に抱いたり、中には自分の家族や子供との関係性を構築することが出来ない状態となってしまう事などもあるかもしれません。その結果、障害を持つ方々の幸福度や自己肯定感などに影響を及ぼし、その影響は一生涯に渡って続く事もあるでしょう。   その様な事を防ぐためにはどうすればよいのか。障害をお持ちのお子様と、その保護者間で信頼関係を構築するためにはどのような行動が効果的なのか。 今回の講義を聴講していて、その点のヒントとなる情報を沢山知ることが出来たように思えます。 我々はあくまで支援者と言う立場であり、その方の根本的な考え方などまで影響を及ぼすことは難しいかもしれません。そんなとき、支援者側の体制のみで全てを変えていこうとするのではなく、ご家族や周りの方々とも共同で包括的な支援をおこなう事の重要性を感じた講義でした。