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  先日、2日間にわたり職業リハビリテーション研究・実践発表会に参加させていただきました。   今回の発表会では、「雇用の質」と「キャリア形成」を中心に据えた議論が一貫して行われていました。   まず特別講演では、障害のある方が“働ける”だけでなく、自分の強みを活かしながら成長していける職場づくりの重要性が語られました。個人の力が自然と発揮される環境は、本人のキャリア形成につながるだけでなく、企業の組織力向上にも貢献するという視点が印象的でした。   続くパネルディスカッションⅠでは、長期雇用が進む中で顕在化している高齢化の課題が取り上げられました。「働き続けたい」という思いに寄り添いながら、年齢や体力の変化に合わせた役割の再設計やキャリアの見直しをどのように行うかが議論され、人生の後半を見据えたキャリア支援の重要性が示されました。   パネルディスカッションⅡでは、支援の焦点がさらに広がり、“定着 → 活躍 → 成長”というキャリアの連続性が強調されました。働き続けるだけでなく、役割が広がり成長していくためには、構造化支援、職場環境の調整、ジョブコーチ支援といった専門性が欠かせないことが共有されました。特に、雇用の“量”から“質”へと視点を移し、企業と支援者が協働して本人のキャリアを育てていくことの必要性が語られていました。   これら3つの企画を通して、障害のある方が“生涯を通じて働くこと”をどう支えるか、そして“その人らしいキャリア”をどうつくるかという大きなテーマが、今回の発表会全体を貫いていたと感じました。       そして私は、第16分科会「知的障害」にて口頭発表させていただきました。   普段はとても緊張する私ですが、今回は不思議とまったく緊張せず、落ち着いて臨むことができました。 それも一重に、当日まで進捗管理と丁寧なアドバイスをしてくださった伊藤所長、そして準備に十分な時間を確保できるよう支えてくださった堺事業所の皆様のおかげだと感じています。本当に感謝しています。   発表自体は落ち着いてやり切ることができたものの、Mさんの就労の様子を動画でお見せすべきだったと後から思いました。 また、構造化のテーマである「構造化依存からどのように脱却していったのか」について、もう少し根拠を持って説明できるよう準備しておく必要があったと、ご質問をいただいて気づかされました。   今年の発表スケジュールはまだ半分を折り返したところなので、今回の反省を今後にしっかり活かしていきたいと思います。       さらに今回は、小野寺顧問がお忙しい中ご一緒してくださいました。 私の中にある“暗黙知”的な部分を、発表として伝わる“形式知”へと変換してくださる多くのアドバイスをいただき、おかげで発表がぐっと洗練されたものになりました。   発表直前には、 「我々には小野寺顧問がついている」 と心の中で唱えることで勇気が湧き、胸を張って壇上に立つことができました。 本当にありがとうございました。       最後に、今回の全国発表に参加して感じたことがあります。   それは、「クロスジョブ=高次脳機能障害支援」というイメージがさらに強まっているということです。 これは、高次脳チームの皆さんが日頃の実践や発表で力強く成果を示しているからこそだと思います。   しかし、私も負けていられません。 来年も、知的・発達障害分野で発表したいという気持ちがより強くなりました。   発表テーマは、 Mさんの「短時間雇用からのキャリア形成支援」 にしようと考えています。   残りの「自閉症ネオカンファレンス」「就労支援フォーラムNIPPON」の発表に向けても、しっかり準備を整え、精一杯頑張ります。